破壊的衝動


休み時間で、廊下には人がいっぱい居た。

先輩は人混みを器用に避けながら、先に進む。

何処に向かっているのかわからない。
何で連れられてるのかわからない。


やっと止まった場所は、今は使われていない、空き教室。


「先輩?どうしたの?」


着いてからというもの、俯いて口を閉ざす先輩。

一体、何をしたいのかわからない。


「私が居るじゃない。私じゃ、役不足?」

「……なんの事?」

「私、保健室で偶然聞いちゃって。先生が本命なの?ねぇ、私は?私はあなたの何?」
< 22 / 34 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop