破壊的衝動
そこで
あいつの家の前。
あいつの両親は、共働きで帰りが遅い。
夕方の今は、帰ってくる事はない。
そして、あいつは一人っ子。
最初に思っておくよ。
俺は悪くない。
全部全部、報われない恋の裏返し。
全部全部、好きの成れの果て。
――ピンポーーン
チャイムを鳴らすと、直ぐに出てくる、愛した彼女。
出迎えてくれるあいつは笑顔で、俺はイライラがつのる。
俺の知らないところで幸せそうにして、もう知らないから。
――…壊してあげる。