キャンディボトル
「なんだそれ、いみわかん・・・」


とまった。

時間がぴたりと、とまってしまった。
たしかにそんな気がした。

おれはちょうど机にすわってて、いすに足をおいていて、ひざにひじをついてほおづえをついていた。


ぴたりと、目があったんだ。


俺の席のふたつ後ろくらいに、女子に囲まれて笑っている山内美里と、目があった。


「・・・・・・」


しばらく目をそらさなかった。

いや、そらせなかった。


山内の席は廊下側なのになんで窓側にいるんだ、なんて考える余裕もないくらい、見とれていた。


それぐらい、山内美里はきれいだった。
< 8 / 11 >

この作品をシェア

pagetop