涙味のキス
そして気づいたときには
すべてが目の前から消え失せていた。
思い返すとまた見えない瞳から
涙が頬を伝う。
パパ・・・
ママ・・・・・・
皆、今逢いに行くからね。
パパから貰った淡いピンク色の指輪を
反対の指でなぞる。
静かにこぼれおちた涙が
その指輪に落ちた。
するとその時・・・・!
その指輪が突然七色に光りだし
リングの部分が熱を持ちはじめた
「うわぁっ!!!」
「なにっ・・・!?」
次第にリングがきつくきつく
私の指にひっついてくる。
「いっ・・・・・」
軽く痛みを感じるほどだった。
しばらくすると
もう指輪は光ってはいなかった
元の淡いピンク色をしている。