涙味のキス
「ゆりー?行くわよー?」
お母さんが私を呼ぶ。
ケーキができたみたい。
「うーん、今行くー!!」
「先車いっててぇー!!!」
「しゅーた君、
しゅーた君はケーキが大好きなんだよ」
「だから嫌いなんて
思ってもない事言ったら駄目!」
「お父さんもお母さんも
きっとしゅーた君の事大好きだよ」
「だってね、ケーキはね、大好きの証なんだから!」
--------「え?」
「ふふふ♪」
「じゃあ私からはケーキのお返しに
これあげる♪」
そう言って私は
かばんに付けていた
2つセットのお人形の片方を差し出した。
「いつかまた会えるといいねっ」
「お誕生日、おめでとう!」
「それじゃあね!!!」
「バイバーイ!」