海の少女と空の少年
ドアの外には、数人の男が立っていた。
シオンの物と似た様なローブを着ているが、こちらは刺繍もフードも付いてはいなかった。
「お待ちしておりました。」
男の中の1人がうやうやしく頭を下げた。
「さぁ、参りましょう。」
男達がススッと道を開けた。
シオンが歩きだすと、男達もシオンを囲むように歩き出した。
道中、男達はシオンに話しかけてくる訳でもない。
ずっと無言だ。
シオンは通り過ぎる街を眺めて時間を潰す事にした。