海の少女と空の少年

その様子を見つめる、シオンのブルーの瞳が揺れた。


(…あんな扉、開かなければ良いのにっ…!)



―――海の神殿は、シオンにとっては神聖なものでも何でもなく
ただの牢屋に他ならなかった。


朝早くに使いに連れられ、神殿へとやって来る。

それから1日をその中で過ごし、夜また使いに迎えられて家へと帰る…

これがシオンの日常だった。
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