オレの相棒。
…そして次の打者、颯太さん。
「来いよ。さっきの借りはきちんと返させてもらうぜ?」
どっしり構える颯太さんからはいつもと違った雰囲気が漂っている。
あれがプロの人か…。
でも、負けない。
最初の球は、ストライクゾーンすれすれに落ちるフォーク。
…絶対見逃す。
オレの勘は外れ、すっとバットは球の下を行き、ボールをすくい上げた。
ものすごいスピードで、オレの方にボールが飛んでくる。
………やばい…当たる……!!
そう思い、キュッと目を瞑った。