オレの相棒。
-大和 side-
兄貴がこんなに必死になる姿、初めて見る。
それだけ悠弥先輩は兄貴にとって大事な存在、ってことか。
中学の時から、ずっと孤独で一人で野球やっていた。
チームメイトと笑う事もなければ、勝って喜び合うこともない。
一人で戦っていた。
そんな兄貴がこんな表情で、必死に頼んでる。…俺も負けられない。
「悠弥のプレーを見たことがありますか?今までに。」
「テレビで何回か、な。」
「…実際に見て下さい。わかるはずです、悠弥の本当の凄さが」
兄貴と悠弥先輩のお父さんの会話を、ただひたすら聞いた。
ふとお父さんの方を見ると、ため息をついている。
兄貴の必死さが伝わったか?