オレの相棒。
そして、重い口をひらいた。
「私の出身校、どこかわかるかね?」
「…いいえ」
「再興高校だ。今までの実績を見せてもらったところ、一度練習試合をして負けているね。」
再興高校と聞いて、ピンときた。
…俺に推薦が来た学校の一つ。確か兄貴にも推薦が来てたはず。
「その学校が何か?」
「今年の四月に凄い一年生が入ってくるらしい。その学校と勝負して、勝ったら悠弥の件を交渉してやる」
凄い一年生。俺が高校を迷ってる時、監督が言ってた人達のことか?
確か、アメリカ帰りの一年…。
「わかりました。臨むところです。大和、帰るぞ?」
お父さんの出した条件に納得したらしく、「失礼します」と言って書斎を出る兄貴の後ろをついて行った。
出て行く時、後ろを振り返るとふっと笑う悠弥先輩のお父さんが居た。
…何か企んでる……?