オレの相棒。
「試合。……決まったって。」
「いつ?」
「二ヵ月後の五月。場所は、再興高校のグランドだって。」
「わかった。監督に言っとく」
「あ…ああ」
なんで今日の練習を休んだのか、知りたかった。…聞きたい。
理由を聞こうとした時、悠弥の言葉で遮られた。
「東さ、最近変わったよな。」
「……そうか?」
「前までは人のこととか、特に俺の事に関して無関心だったのに。今回はこんなに必死になってくれるなんて」
「別に。お前だけのためじゃない。再興高校とは甲子園目指してたらいずれは当たる相手だし。ただそれだけだ」
「わかってる。なんか、俺のせいで大事な甲子園予選前の練習を潰すみたいで、申し訳ないな…」
「気にしなくていい。…お前はオレの球を受ける事に集中してたらいいんだよ」
オレの言葉を聞くと、ふっと笑い、「やっぱり変わってないな」と呟いた。