オレの相棒。
そういうわけで、肩慣らしを兼ねて神風とキャッチボールをする。
ビューッ
パシッ
ビュッ
パシッ
心地良い音がテンポ良く響く。まるで男とキャッチボールしているかのような錯覚にまで陥った。
「座れ。十分肩は温まった。」
「ん、りょーかい」
ちょこんと座り、「いいぞ」と言ってバシッバシッとミットを二回叩いた。
「マスク着けろ。」
「そんなもんいらねえよ」
「大した自信だな。」
スパイクで足元をならし、右足を下げて左足を上げる。その勢いそのままに全体重を球に込めた。