オレの相棒。

オレの一番速い球。ど真ん中よりやや高めの高さが最も得意とするコース。そのコースに投げた球を、神風はいとも簡単にキャッチした。


「ナイスボール」

今のはまぐれだ……。神風なんかに、オレの球が捕れるわけがない。


もう一度振りかぶり、球を投げた。この前神風に打たれた…フォークボールを。



プロテクターも何もしてない神風なんかに捕れるわけがない。怪我するかもしれねえけど、仕方ない。




パシッ



ストンと落ちた球を、なにくわぬ顔で器用に捕った。


「すげーな、永谷のボール!!こんなフォークボール投げれんのか。すげー!!」