オレの相棒。




「足、大丈夫っすか?」

「大丈夫そうに見える?」


「見えません。大怪我、みたいすね~」

悪気がないように喋る影山を見て、腹が立った。

あいつ…絶対わざとやりやがったな……。


「わざと、俺に怪我させたってなんの意味も無いだろ。俺なんか怪我したってチームは変わらないのにさ」


「別に~。僕はただ、あなたに恨みがあるんです。アメリカの監督は僕じゃなくて女のあなたを選んだ。それが気にくわないだけです」



アメリカの監督?


「あっそ。でも、そんなんじゃあ永遠に甲子園には行けない。」


「って言っても今年は僕たちのチームは甲子園に行くつもりないですから。来年の四月、スゴい投手が再興に来ます」


「スゴい投手?」


「ストレートはMAX155キロ。180センチの身長から自由自在の変化球を投げ込むことが出来る。」


「ふーん。でも、リードしたいとは思わないね。…来年の夏、楽しみにしてる」







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