オレの相棒。
しばらくして、玄関のとこに来た悠弥は何事もなかったように笑顔で言った。
「ごめん、待たせて。あのさ、帰りに寄って欲しいとこあるんだけど」
悠弥の後を大和と二人で黙々とついて行く。着いた場所は、バッティングセンターだった。
「バッティングセンター?」
「俺打てねーから、東達に打って欲しいんだ。…って言っても二人とも試合終わりだし、一回でいいからさっ。」
そう言って、悠弥はベンチに座った。
「ま~俺は全然疲れてないから、打つよ。兄貴は打たねーの?」
と言って、ゲージに入って打ち始めた。
………オレも打つか。
---カン
---カン
バットにボールがリズムよく当たる。
悠弥はその音を、ただひたすら聞いているだけだった。