オレの相棒。
そう言いかけて、また黙り込んだ。
「……俺、自分の力で甲子園に行きたかった。甲子園確実なのに言うセリフじゃないのはわかってるけど」
「意味わかんねーよ。自分の力ってどういう事だよ」
「夏に自分でレギュラー勝ち取って、東たちと甲子園目指したかったんだ。今の状態で春に甲子園行っても、俺はまた"女"って言葉に縛られる」
「それだけか?」
悠弥の表情を見ればわかった。
…まだ何か隠している、と。
「…夏、甲子園で準優勝した時。甲子園で他の捕手相手に楽しんで投げてる東を見て…。妬いた」
「なんで」
「東の隣に、俺が居ないって…。それでも普通の東見てたら、俺…要らないじゃんって。」
そこまで言い終わって、悠弥はやっと俺の目を見た。