オレの相棒。
「兄貴じゃなくても…俺にでも相談してほしかったっす」
「ごめん、大和くん」
ふわっと洗剤の匂いと共に、一瞬で周りが暗くなった。
…抱きしめられてる?
「大和くん…?」
「すいません。確かに、俺は兄貴より球も遅いし…クールじゃないし…。でも一つだけ、たった一個だけ、兄貴に勝ってるものがあります」
ドクンという大和くんの心臓音が、耳に聞こえてくる。
「先輩のこと、想ってます。どんな悠弥先輩でも、受け止めるっていう自信もあります。…兄貴よりも」