オレの相棒。



「いつでもいいよ。」


バッターボックスに入った神風と向き合うと、驚くほどに気迫が感じられなかった。…何者だ、こいつ。



さっきと同じように、思いっきり腕を振り下ろす。ただ、違うのは…球種。


さっきのはストレートで、今回はストンと落ちるフォークだ。



狙い通り、ストンとキレイに落ちた。…こいつも空振りだ。




そう思った瞬間、神風のバットはボールと一緒に落ちると、器用にボールをすくい上げる。


グングンと伸びる打球は無人のレフトにポツリと落ちた。







< 7 / 320 >

この作品をシェア

pagetop