オレの相棒。
目を開けると、見知らぬ天井が視界に入った。
…ここは……?
辺りを見渡すが、オレ自身が眠っていたベッドと茶色い机。あとは本棚しかない殺風景な部屋だ。
立ち上がろうとベッドに手をついた時、体に激痛がはしった。肩を見てみると白い包帯が巻かれている。
「気がついたか?」
ドアのところにもたれ掛かっている男の人。……誰だこいつ?
「俺は渋谷颯太。投手の肩を触るのは悪いと思ったけど、治療させてもらったわ。」
渋谷颯太…。どっかで聞いたことがある名前だ。あれは確か、結城苓那の…
「…結城苓那の彼氏?」
「あ、苓那がそう言ったのか?あいつほんと訳わかんねえな~。」
そう言うと爽やかに笑った。