オレの相棒。



暫くして、「飯食いに行くか」と誘われて渋谷颯太についていった。着いた場所は古そうな建物。


「あの…オレ帰っていいっすか?」

「まあまあ~。ここオレの知り合いの店なんだって。遠慮せず食えよ?」


見ず知らずのオレに良くするなんて、ある意味凄い。

「渋谷さん。」

「颯太でいいよ。」


「オレと勝負してください。」

しばらく沈黙の後、突然大きな声で笑いだした。


「…何がおかしいんですか?」

「いや悪い~。真面目に言うもんだからつい笑えちゃって」


「なんでプロに入らないんですか?注目選手なのに?」

「永谷はオレがそういう投手だって知ってて勝負してほしいのか?言っとくけどオレの圧勝だろうな~。」


急に真面目な顔になった颯太さんにビクッとなった。








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