フロックス
「パパ、ママ…私は大丈夫だから。ね?」
「にちか…」
「…すまない。」
「私はみんなが幸せだと…いいんだから!」
「………にちか。」
「いっくん…大好き。」
「っ、可笑しい!可笑しいっ!」
「大丈夫か?にちか…」
「はい!」
社長はそう言って私のてを掴んだ。
「じゃぁ、にちかさんは今日から俺の家に住んでもらいます。結婚するのは四年後…彼女が二十歳になったら。それまでは東郷の名に相応しい女性になってもらうため…うちで生活させます。」
「そんな急に…」
「急じゃないですよ。俺は昨日から考えてましたから。」
「………っ。」