フロックス
「あと…お前の世話係だ。」
「そんなのいらないですよ!自分のことは自分でできます!」
「………使うか使わないかは自分で決めろ。入れ。」
「えっ!?ちょっ!!」
世話係なんていらないよ!
いても困る…私はそんなにえらくもないし…お嬢様でもないもん…
「こんにちは。にちかお嬢様。」
「あ………」
入ってきたのは…イケメンのお兄さん。
「荻島充でございます。なんなりと申し付けて下さい。」
「充は、こう見えても妻子ありだから。安心しとけ。」
「あっ!はい!よろしくです。荻島さん!」
「では坊ちゃま…夕食の支度ができ次第お呼びします。」
坊ちゃま?
「坊ちゃまはやめろ!!」
「…………」
荻島さんは笑顔を一つ残して…部屋から出て行った。