フロックス

「東郷も大変だな…急に東郷の嫁候補にされて…無理矢理転校に…名前までかえられて。」


「え？」


どうして？
そんなに詳しく知っているの？


「莱輝と俺は友達なんだよ。幼なじみみたいなもんで…あいつに言われたんだ。お前を頼むって…普通にしてやってくれ、ってな。」


「そうなんですか。」


「あぁ…だから、お前も普通にしてろ。東郷なんか気にするな。」


「はい…だけど」


あの先生たちの態度……クラスも皆そうなんだ、と思ってしまう。



「大丈夫だ、クラスにも…あんな奴らが少なからずいる…だけど…そうゆうのじゃない奴だっているんだ。だから普通にしてろ。」


「はい…」


先生はそう強く言いきった。普通…それが大事なんだ…



「じゃ、入れ！」


「えっ？！」