フロックス
「だから、今の時間に学内を案内するよ?行こう。」
「あ、はい…じゃあ、真珠ちゃん、また後でね?」
「えぇ、気をつけてね。」
「大丈夫だよ、学校なんだから。」
そう、真珠ちゃんに告げて、私は律輝君の後を追い掛けた。
「…………東條は………………だよ、」
本当に小さな声で囁いた…真珠ちゃんの呟きは聞こえなかった。
「まずは、特別授業で使う部屋から案内するよ。」
「うん。」
生物室、音楽室、家庭科室、書道室、体育館…など普段使う部屋に案内された。
その後は個人の部屋……個人の部屋ってゆうのは、寄付をたくさんした人にだけ与えられる部屋で……東郷家には昔から与えられてる部屋があるらしく…
「ここが弐智佳ちゃんの部屋だよ。」
「わぁ〜、」
ワンルームマンションみたい…お風呂にトイレ…ベッドにテレビ、ソファーまでもがあった。