フロックス



「ここは…」


「今日は一応だけど婚約披露をするんだとよ。」


「嘘…」



綺麗なホテルの大きな会場…そこに私はいた。


「恥ずかしいです。私…それに、私たち結婚するのかもわからないなんて、披露なんてー。」

「莱輝の名前に傷がつく…か?」

「はい、私なんかのためにいけません。」



莱輝さんに迷惑をかけたくない。絶対に…だから。


「中止にしましょう、」


「ダメだ。坊ちゃまが決めたことは絶対だからな。」


「そんな…」



私なんかのために…いいの?


本当に…?




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