好きになった方が負け
「笑美のことをどう思ってるのか聞いてんすよ!!」


笑美のこと…?


「妹?」


「は?」


「妹みたいな感じ?かわいくて、何でも買ってやるぞー的な?」


いや、それじゃ孫か?

貢いでどーすんだ。


「それまじで言ってます!?笑美を今日誘ったのも、妹みたいだから?」


……!?

今何かが胸につっかえた。


笑美を誘ったのに、特別な理由なんてない…。


前に笑美が喜んでたから。

気晴らし。


「……言っときますけど、笑美は俺のっすから。あんま馴れ馴れしくすんな」


それだけ言い残して、笑美の元へ歩いて行く慶太。


何で俺…今答えられなかったんだ?
< 108 / 163 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop