好きになった方が負け
13#龍也の気持ち
「はい、できたよー」


お母さんのその声で鏡を見ると、何だかいつもと違う自分にワクワクした。


「やっぱ紺色にして正解だったね!!」


最後の最後までピンクと悩んでたけど、紺色の浴衣を選んで後悔はない。


「そうねー。少しは落ち着いて見えるんじゃない?」


うふふ。

お母さんに言われるとやっぱりうれしい!!


いつもの子供っぽいイメージも塗り替えられるかも★


「うわ!!もうこんな時間!?じゃあ行ってくるねっ」


「はいはい。気をつけてね」


最後はバタバタと急いで家を出る。


そして花火大会に行くために、慶太ん家に向かって歩き始めたとき…携帯が鳴った。


「もしもし?慶太?」


遅いっていう電話?
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