好きになった方が負け
「……クールな人…かな」


「えっ!?じゃあ、年は?何歳差まで大丈夫?」


「年上希望」


「えぇ!?意外過ぎ…」


ていうか、あたしとは見事に正反対じゃない?


友達にクールだなんて言われたことないし、自分でもそんな風に思ったことない。

しかも、八歳も年下のあたしは、正真正銘、恋愛対象外じゃん…。


ここまで綺麗にかすりもしないなんて、聞かない方がよかったのかも。


「で、でも!!龍くんみたいにしっかりした人なら、相手は年下の方がいいかもねっ」


フォローさえも空回りで。


「そ?考えたこともないけど」


駄目押しされると、もう心はボロボロ。


今更あたしがどれだけがんばっても、きっと意味ないんだよ。

眼中にないって、正にこのこと。
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