好きになった方が負け
「笑美何か食う?かき氷は好き?」


「うん!!大好きっ」


気付かれないように、いつも通りを演じる。

今なら今すぐにでも泣けるから。


「おっちゃん、イチゴとメロンちょうだい」


「はい、毎度ー!!」


受け取ると、龍くんがスッとあたしに差し出してくれた。


「ん。イチゴ」


「あたしイチゴがいいなんて言ってないよ…?」


もらいながら疑問に思った。


「あれ?別のがよかった?」


「ううん…いっつもイチゴ」


「ははっ、やっぱりな。笑美っぽいと思ったんだ」


キュン


あたしの好みを理解してくれてるなんて、うれし過ぎるよ…っ。
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