好きになった方が負け

「はあ!?何で!!あ、まじで慶太に好きな人ができたのか!?」


はい…？

もしかしてあたしが花火のときに変なこと聞いたから、勘違いしてる…？


「違うよ。てゆーか、逆」


「逆？」


「あたしに好きな人ができたの」


できたと言うより、ハッキリ気付いたって感じだけど。


「えぇえ!?ちょっ…え？まじで意味が分かんねぇ。詳しく説明して」


テンパりまくりの龍くんに、きちんと最初から説明した。


初めからあたしには別に好きな人がいたけど失恋して、慶太はそれも知った上で付き合おうって言ってくれたこと。

でもやっぱり、好きな人が忘れられないことも。


目の前にその”好きな人”がいるのに、こんな話をするのって変な感じ。


てか、さすがにバレるかな？

あたしの気持ち、むしろバレたいかも。