好きになった方が負け
慶太にも加奈子にも気持ちを打ち明けたから、今更諦める気なんて全然ないし!!

増して、フラれてももう諦める気はないの!!


あたしの気持ちは、あたしのもの。


今のこの悲しい気持ちも、ムカつきも切なさも…逃げる言い訳にはしない!!


「どんな奴なのか分かんねーけど、何かあったら言えよ?」


「…………」


ジーッと数秒龍くんの顔を真顔で見つめた。

そして……


「はぁあー…」


大きくため息をつく。

この人、本気で一ミリも疑わないの…?


「え?俺、今変なこと言った?」


てゆーか、何か…勘違いならいいんだけど…。


「あ、これ美味い」


わざと壁を作られてるような…。


まさか…ね。
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