好きになった方が負け
「ふぅー…」


力が抜けたようにドサッと座った龍くんを、ジーッと見つめた。


「今の人、超得意先の超偉い人。まさかこんなとこで出会うとはなー」


”超”を付ける程のすごい人だったんだ?

何だか優しそうな人に見えたけど。


「あの人が言ってた”次のプログラム”って何のこと?」


「今俺が任せられてる仕事」


ん…?


プログラムって…例えば運動会の予定のことじゃないよね?


「龍くんってどんな仕事してるの?」


「言ったことなかったっけ?IT関係?」


IT…?


「えっ!!パソコンとかの!?」


「ぶっ…ははは!!そうそう、パソコンとかの」


なぜか龍くんのツボに入ったらしい。
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