好きになった方が負け
「つか、その中途半端な敬語止めてよ。友達なんだろ?普通でいいよ、普通で」


確かに敬語使ったり、使わなかったりしてたけど。


「本当に?いいの?」


タメ口の方が、近くに感じる気がする。


「はは!!もう馴染んでるじゃん」


正面で見る笑顔に、胸がキュンキュンする。

めちゃめちゃカッコイイ!!




「そういえば龍くん、何の仕事してるの?」


「平凡なサラリーマン。営業とか?高校生に戻りてぇよ」


でもこうして私服でいると、高校生に見えないこともない。

……がんばれば。


それぐらい童顔というか、かわいらしい顔。

女装とか絶対似合うタイプ!!


「えぇー!?あたしは早く大人になりたいっ」


「何で?大人なんか楽しくねぇぞ」


そんなの、龍くんに釣り合う人になりたいからだけど。

言えないし、遠回しに答えなきゃ。
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