好きになった方が負け
「ちょっと貸して」


加奈子がおもむろに携帯を取り上げ、返事を打ち始めた。

その様子をボーッと見つめてたあたしに……


「はい。送っといたから」


軽く言って、携帯を返してきた。


「あー…そうな……はぁあ!?」


一気に現実に戻り、送信済みメールを確認する。


「海!!」


たった一言。

されど、衝撃的な一言。


しかも……


『OK!!
もちろん笑美は水着な!!』


決定しちゃったー!?


「無理無理!!絶対無理ー!!」


大声で全拒否。

だ、だって…この醜い体を、龍くんにさらけ出すってことでしょ!?


無理ってゆーか、危険。


お願い神様、雨を降らせて…!!
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