好きになった方が負け
「おー!!」


約束の日曜の朝、カーテンを開けて思わず歓声をあげたあたし。

雲一つない晴天…!!

昨日の雨はどこへ行った!!


龍くんに会えるうれしさと、海への抵抗が混ざって…不思議な気持ち。


水着脱ぐだけじゃん!!なんて、楽しそうだったのは加奈子だけ。

てか、脱ぐわけないし!!




待ち合わせはいつものスーパー。

今日も迎えにきてくれる予定。


いつもの場所に、龍くんの黒い車を見付けて駆け寄る。


「おはよー!!」


「おはよ。今日も元気だなーっ」


龍くんに会えただけで、勝手に笑顔が溢れる。

今日もカッコイイ!!


「ちゃんと水着持ってきたか?俺、際どいの希望」


「へ、変態!!普通ーの水着だもんっ」


残念とか言いながら笑う龍くんの横顔に、また胸がキュンとした。
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