好きになった方が負け
昔の龍くん…?

そう言った龍くんの横顔は、何だか辛そうで…それ以上聞けなくなってしまった。


「んじゃ、食うか!!」


一変して笑顔になった龍くん。

龍くんが笑顔なら、あたしはそれでいい…。


「おいしい!!」


「うわ!?今口から出たぞ!?お子様っ」


汚ねぇなんて言いながら、あたしをからかう龍くん。


「お子様じゃないし!!」


龍くんにだけは、そんな風に思われたくない。

ちゃんと女の子として見て欲しいのに…。


「あれ?龍也?」


そんなとき…大人で綺麗な女の人が二人、龍くんを呼んだ。


「おー、久しぶりじゃん!!」


龍くんの知り合い…?


「本当だよ。最近龍也、全く音信不通なんだもん」


「あれ?彼女できたの?」
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