好きになった方が負け
いつの間にか龍くんは目的地を決めていたらしく、車が静かに停まった。


「ここどこ?」


辺りは真っ暗で、街からはかなり離れてるようだった。


「上見てみ?」


上…?

不思議に思いながらも、窓から外を眺めてみる。


一瞬、息を飲んだ。


「綺麗ーっ」


空にはキラキラ輝く星が溢れてた。

こんな星空初めて見た!!


「だろ?笑美こんなん好き?」


「大好き!!」


龍くんの質問に即答すると、ニコッと笑って……


「それはよかった」


龍くんも空を眺め始めた。


「外に出てもいい?」


「いーけど暗いから気を付けろよ?」


はーい♪と元気よく答えて、車のドアを開けた。
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