好きになった方が負け
てか、当たり前だけど…龍くんも追ってはこないんだ。


これって失恋…?

告白もせずに?


いや、前から失恋はしてるのか。

じゃあ何これ?


何で…涙が流れるのかな。


「あーもうっ…泣くなよ」


めんどくさそうな慶太の声が聞こえたかと思えば、次の瞬間には手を引かれてた。

グイグイ勢いよく進む慶太に、あたしもなんとか足を合わせる。


「ほら、座れ」


慶太に言われるがまま、近くの公園のベンチに座った。


「うっ…ヒック…」


ただただ泣き続けるあたしの側に、ずっと慶太は何も言わずいてくれた。


やっぱりあたしは龍くんにとって、友達以上にはなれないんだね。

こんなに大好きなのに、想いが届くことはない。


きっともう一緒にはいられない。

こんな思い、もうしたくないよ。
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