好きになった方が負け
「は?えっ!?」


あたしの答えを待たずに、制服のボタンが一つ外された。


「笑美…ふわふわ飛んで行きそうだから、早く俺のものにしたい」


今まで慶太に不安な思いさせてたんだって、初めて気が付いた。

飛んで行く?あたしが?どこに?


「あ…っ」


首筋を這う慶太の唇のせいで思考はストップ。


ここで嫌がれば、慶太の不安を大きくさせてしまう気がして……

あたしはそっと慶太の背中に手を回した。


「こんなエロいブラつけてたんだ?」


夏の制服は簡単に脱がされて、すぐに下着姿にされたあたし。


「バカ…。あんまり見ないで」


「♪♪♪♪」


そのとき、突然あたしの携帯が鳴った。

机の上に置いてた携帯に手を伸ばすけど……


「今は離せない」


伸ばした指は慶太の指に絡められて、身動きがとれなくなった。
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