好きになった方が負け
「何で!!慶太がいるの!?」


「あ?俺がいちゃ悪い?」


また言葉の選択ミス!!

微妙に怒りモードの慶太が、ジッとこっちを見てる。


「笑美こそ何してんだよ?」


「な、何って…!!」


こんなお菓子作りコーナーで、バレないわけないよね。

内緒にしときたかったのにっ。


「まさか菓子作り?暇人だなー」


ムッ!!


「うるさいなー。もう絶対慶太にはあげないから!!」


「は?俺?」


し、しまったー!!

墓穴掘ってどーすんの!!

恥ずかし過ぎる!!


「……甘くし過ぎんなよ」


少しだけ顔を赤くした慶太は、それだけ呟いて去って行った。

残されたあたしは、目をパチクリさせる。


ん?
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