好きになった方が負け
「♪♪♪♪」


こんなときにメール?誰から?

携帯を開いてボタンを押す。


『それいつできんの?今日?』


「ぷっ」


メール画面を見て、思わず笑ってしまった。

何でメール?


慶太のこういうかわいいとこ、好きだなー。


けど、あえて……


「何のこと?」


と、すぐに返事をした。

今度は何て返ってくるのかなって、ワクワクしながら待つ。


『ごめん』


それはたった一言なんだけど、不器用な慶太なりの気遣いが伝わってくる。

胸が温かくなる。


よし、やる気出てきたー!!

絶対おいしいって言わせてやる!!


サックサクのクッキーにする!!
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