君色の夢に恋をした。
『…早くいけば??』
しれっとした表情で私は翔を追い払う。
翔はそれに気づいているのか、気づいていないのか。
再び慌てたように立ち上がった。
「そうだった!
じゃあ俺いくね!」
まるで嵐のように、去っていく翔。
そんな翔の後ろ姿を、私は無言で見つめた。
『…太陽みたい。』
思わず呟く。
でも、本当にそうだ。
あたしを一定の時間だけ射して、またどこかへ去っていく。
時にはあたしを集中攻撃して。
まるで、うざったいぐらいに。