君色の夢に恋をした。
…不思議だ。
翔がいると、どんな雰囲気でも柔らかくなる。
でも、伝えたいことはちゃんと伝えられて。
――なんとなく
翔がモテる理由がわかった気がした。
「…ごめんなさい。」
何を思ったのか、翔に1人の子が頭を下げる。
それに同調するように、他の子も次々と頭を下げだした。
「…謝るなら、早口に言って。」
『えっ??』
思わず、声をあげてしまう。
別に私、そんなのいらないんだけど…。
そんな私の様子に気づいたのか、翔はこちらに振り向いて、ニコッと微笑んだ。