君色の夢に恋をした。
そんな彼女たちを見ると、なんだか私まで照れくさくなる。
だってこういうの、慣れてないし…。
反応に困る。
「…じゃあ、あたしたち行くね。」
彼女たちは、私に襲いかかってきた時の面影はなく、
謙虚に、控えめに。
この場から、去っていった。
…やっと、終わった。
「大丈夫??」
途端に力が抜けてヘナヘナと座りこむ私に、
翔はすぐさま駆け寄って、手を差し伸べてくれる。
なんだか、今はその手を握りたい気分で。
私は迷うことなく、その手を掴んだ。