君色の夢に恋をした。
一枚欠けていたパズルが、ピタリとはまるような感覚。
やっぱり、そうだったんだ。
この人は、私と同じクラスで、
翔が呟いていた人。
――そして、
私を助けてくれた人。
『…有難うございます。』
ほぼ無意識だった。
だって、この人がいなければ、今の私はいない。
今の私を、作ってくれた人。
「やだぁ。私、何もしてないよ!」
笑った顔は見た目とギャップがある彼女。
飾り気ない、はじけたような笑みを漏らしていた。