君色の夢に恋をした。
手に触れそうな距離
翔と別れ、手を振り合った直後だった。
「…おい。」
思わず体が強張ってしまう。
だって、それは、
いつの間にか記憶された、あの苦手な声。
低めで、翔と私の関係をキツく指摘してきた
祐二くんの声だったから。
『…なんですか??』
思わず、敬語になってしまう。
昔から苦手意識はあったけど、あの事があってから、本当に無理。
今だって何を言われるか怖くて。
私は後ずさりをしながら、戦闘体制に入っていった。