君色の夢に恋をした。


光が、とんだ。




――シュトン




弧を描くように。

まばたきでさえ、させない早さで。



ボールがネットを揺さぶる。



会場は一瞬の沈黙のあと、拍手とともに、激しい熱気に包まれた。



私はいつの間にか、手を握りしめていて。


ふと見つめた翔は、ガッツポーズをしていた。




――信じていた。

翔ならやってくれると、信じてました。



美しい瞬間だからこそ、それは一瞬で。

だけど何より、キラキラしていた。



君のことが好きだと、

わかる瞬間。




フィールドを走るあなたは

誰よりも輝いてた。


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