君色の夢に恋をした。
やがて意を決したような顔つきをした翔は、小さく口を開いた。
「ずっと、早口のことが好きでした。
僕と付き合ってください。」
呼吸が、止まる。
この世界に私と翔しかいないような…
そんな感覚に陥った。
これって、もしかして…告白??
『嘘…。』
強張った空気のなか漏れてきたのは、私の間抜けな声。
そんな私に翔は、
「嘘って…。」
と、呆れたように苦笑いをしていた。
…うん、多分。
真剣な雰囲気を壊したのは、この私だ。