君色の夢に恋をした。


『…やった。』



そんなに大袈裟に喜んだりするキャラじゃない私は、

聞こえるか聞こえない程度の声で呟いた。



絵が、完成したのだ。


翔の、絵が。

私の太陽が――…



『…題名決めなくちゃな。』



またまた独り言。


最近、独り言の数が多くなった気がする。


独り言を言う人は危ないって言うし…。

今度から気をつけよう。



「あっ??完成した??」



突然、どーんと背中に衝撃が走る。


誰の仕業がなんとなくわかっていた私は、怪訝な眼差しで後ろを振り返った。


< 276 / 352 >

この作品をシェア

pagetop