君色の夢に恋をした。
「―――…早口?」
今思えば、この時から私を光へと連れていってくれるのは、翔だったんだと思う。
「……。」
重たい、瞼を上げた。
なぜだか、身体が重たくて。ココロが、チクリと痛い。
目を開けた先に一番に飛び込んできたのは…、
「…なんで、いんのよ。」
翔の、整った顔。
思いかげない情景に、私はそのままの格好で後ずさりする。
「離れてよ!」
意味わかんない。
意味わかんない!
驚いた。
だって、起きたら一番に、翔の顔が見えたんだもん。
吐息がかかってしまうくらい、至近距離に翔がいたんだもん。
本当にこういうの、…やめてほしい。